OpenAI Codexを日常的な開発に使っていると、気になるのが利用上限(Usage Limit)です。2026年9月時点では、Codexの使用量は単純な『残りトークン数』ではなく、モデル、タスクの複雑さ、コンテキスト、Reasoning、速度、ツール利用などによって変わります。
この記事は、以前の内容にあった料金や利用上限の説明を、2026年9月4日時点のOpenAI公式情報に合わせて更新したものです。
まず確認するのは5時間枠と週間枠
Codexの利用状況は、ChatGPTの使用状況画面やCodex CLIの/statusで確認できます。現在は5時間の利用枠と週間の利用枠が表示される場合があります。
重要なのは、5時間枠が『5時間動かせる』という意味ではない点です。OpenAIは、使用量がモデル、実行場所、タスクの複雑さ、コンテキスト、Reasoning、速度、ツール利用などで変化すると説明しています。
/status
5h xx% left
weekly xx% left
そのため、短時間の作業でも重い処理を行えば5時間枠を大きく消費することがあります。
Banked resetとは
対象アカウントでは、プロモーションなどによってBanked reset(保存済みリセット)が付与される場合があります。これは購入クレジットではなく、あとで使える1回限りの利用上限リセットです。
完全なBanked resetを使用すると、Codexの5時間枠と週間枠の両方が更新され、週間リセット日も変更されます。自動で実施されるグローバルリセットとは別物です。
Banked resetの有無、期限、対象条件はアカウントやキャンペーンによって異なるため、使用状況画面の表示を確認するのが確実です。
上限に達した場合の選択肢
利用上限に達した場合は、アカウントによって、リセットまで待つ、利用可能なBanked resetを使う、クレジットを追加する、プランを変更する、といった選択肢が表示されます。
Plus / Proの一部アカウントでは、週間枠を即時に戻す有料リセットが提供される場合もあります。これはBanked resetとは異なり、購入後すぐ適用される仕組みです。
GPT-5.6 Sol・Terra・Lunaの使い分け
GPT-5.6にはSol・Terra・Lunaがあり、Codexではプランに応じて利用できます。
| モデル | 位置付け | 向いている用途 |
|---|---|---|
| GPT-5.6 Sol | 高性能 | 複雑な設計、難しいデバッグ、重い推論 |
| GPT-5.6 Terra | 性能と効率のバランス | 通常の実装、日常的な開発 |
| GPT-5.6 Luna | 低コスト・高速 | 単純作業、大量処理、軽い変更 |
普段の開発ではTerraを基準にし、難しい問題でSol、軽い定型作業でLunaという考え方が分かりやすいです。ただし、実際の消費量はAPIのトークン単価だけでは決まりません。
料金は以前の記事公開時から変更された
2026年8月以降、GPT-5.6の料金は複数回変更されています。特にSolには期間限定のプロモーション料金が設定されています。
| モデル | Input / 100万tokens | Cached Input | Output / 100万tokens |
|---|---|---|---|
| Sol | $4.00 | $0.40 | $20.00 |
| Terra | $2.00 | $0.20 | $12.00 |
| Luna | $0.20 | $0.02 | $1.20 |
※2026年9月4日時点のChatGPT Work / Codex向けレートカード。Solのプロモーション価格は少なくとも2026年11月21日までと案内されています。APIの通常料金とは表示体系が異なる場合があるため、用途ごとの最新料金は公式ページを確認してください。
以前の記事ではSolを$5/$30としていましたが、現在のCodex向けレートカードでは上記の値になっています。
Reasoningはどの程度考えさせるか
Reasoningは、モデルにどの程度の推論をさせるかを調整する設定です。一般に高い設定ほど難しい問題に向きますが、処理時間や使用量が増える可能性があります。
通常の実装ではmediumを出発点にして、単純な修正はlow、難しい問題はhigh以上へ上げる、という使い方が分かりやすいです。
ただし、lowからmediumにすると何倍消費するといった固定倍率は公表されていません。API料金だけからCodexの利用枠消費量を正確に計算することはできません。
2026年9月3日にGPT-6 Astraが発表された
2026年9月3日、OpenAIはGPT-6 Astraを発表しました。ソフトウェア開発、ブラウジング、コンピューター操作などを含む複雑なエンドツーエンド作業を想定した新しい最上位モデルです。
ただし、2026年9月4日時点では段階的なロールアウト中です。Plus / Pro / Business / EnterpriseやCodexでの利用も順次拡大されるため、現時点では『誰でもCodexでAstraを標準利用できる』とは考えない方がよいでしょう。
当面はGPT-5.6 Terra / Luna / Solを中心に使い、Astraが自分のアカウントに提供された時点で、難しいタスク向けの選択肢として比較するのがよさそうです。
普段の使い分け
| 作業 | 考え方 |
|---|---|
| 軽い修正・定型作業 | Luna または Terra + low |
| 通常の実装 | Terra + medium |
| テスト作成・リファクタリング | Terra + medium |
| 複雑なバグ調査 | Terra + high、必要ならSol |
| 難しい設計・推論 | Sol |
| 最難関の長い作業 | Astraが利用可能なら比較対象 |
モデル選択は『一番強いものを常時使う』より、作業内容に合わせて切り替える方が利用枠を管理しやすくなります。
複数PCで使う場合
Codex CLIの設定は各PCのローカル環境に保存されるため、PCごとにモデルやReasoning設定が異なることがあります。一方、ChatGPTプランに含まれるCodex利用量はアカウント側で管理されるため、PCを増やしても利用枠が台数分に増えるわけではありません。
プロジェクト固有の指示はAGENTS.mdにまとめると管理しやすくなります。Codexでは/initからAGENTS.mdのひな形を生成できます。
結論
2026年9月時点でCodexの使用量を管理するうえでは、次の点を押さえておけば十分です。
- 5時間枠と週間枠の両方を確認する
- 利用量は実行時間だけではなく、モデル、Reasoning、コンテキスト、ツール利用などで変わる
- Banked resetは5時間枠と週間枠をまとめて更新する
- 普段はTerra、軽い処理はLuna、難しい処理はSolという使い分けが分かりやすい
- GPT-6 Astraは2026年9月3日に発表されたが、現在は段階的ロールアウト中
Codexは変更が速いため、特に利用上限・モデル・料金については定期的に公式情報を確認する必要があります。

